目次
概要
この世界には様々に進化した多層宇宙が広がっており、人類の生息が認められた宇宙は全部で九つ。数字を割り振り「界」とする。
平行に進むはずの界は、どうやら近々ぶつかり滅びるらしい。
滅亡を救うのは「あなない」と呼ばれる少女のみ。
けれど唯一の救済方法を持つ彼女は、何も知らずに地球と呼ばれる第三界「エデン」で暮らしていた。
書籍情報
感想
出てくるキャラが全員魅力的です。
そしてお話もとっても素敵です。
なるしまさんの話は考えさせられる話が多くて大好き。
ストーリーの途中で出会う、からくり人形に魂だけが入った日本人「ワセダ」さんが最たるものだと思う。彼の誕生秘話を読むたび狂王子のエピソードに涙が出てきます。
主人公の「かぐや」は誰かに依存する生活を無意識にしているようで、私はちょっと苦手でした。
でもいざってところでちゃんと逃げないでクラに歯向かって、言いたいこと言って、聞きたいこと聞けて、ようやく彼女に共感できたかもしれない。
怖かっただろうに。頑張ったよ。
当時、連載していた雑誌が休刊になってしまい、続きをどうするんだろうと思っていたら、一気に単行本を分厚くして解決してくれました。でも最後が駆け足になったことが否めない。もっと丁寧に心情に働きかけながら説明とかして締めてくれる人なんですが、どうしても設定説明だけで終わってしまった感があります。
実際、載せきれなかった兄のお話がある、と同人誌で見て、心の底から「欲しい」と叫んだ。
同人誌で本編のその後が少しだけ描かれるんですが、そここそ読者は見たかったのだよ、と本当に思った。
あれってもう何かの単行本に抱き合わせで入れてくれたりしないかな。
メディア情報
ドラマCD
今ではもう廃盤で入手不可。ご興味のある方は中古やオークションで。
豊嶋真千子さんが歌われる「月の真話」もどうぞ。